軽自動車で配達業などを行うには、黒ナンバーに登録する必要があります。
黒ナンバーとは黒地に黄色の数字で書かれたナンバープレートをいい、主に軽貨物配送業を行う車がつけています。
黒ナンバーに登録せずに配達業を行うことは禁止されていますので、必ず登録をしましょう。
こちらでは、軽自動車で事業を始める際に必要な黒ナンバーの登録についてご紹介します。
また、事業を長く続ける際には、車の増車や乗り換え・廃車などを検討する時期がくるでしょう。
そんな時のためのそれぞれの方法についても解説しますので、参考にしてください。
軽自動車は黒ナンバー登録できる?
結論からお伝えしますと、軽自動車で黒ナンバーに登録することは可能です。
最近では、インタネット通販やメルカリなどの個人間売買の需要が増え、宅配業車を利用する人が多くなっています。
このことから、宅配業として働く方が急増し、本業だけでなくフリーランスや副業として始める方も少なくありません。
これから個人事業主として宅配業を始める方は、黒ナンバーに登録する手順を確認し、宅配業に最適な軽自動車を選んでみましょう。
♦︎軽自動車の黒ナンバー登録する手順
まずは、軽自動車で黒ナンバーに登録する手順をご紹介します。
①使用する軽自動車を確保する ②事業を行う際の営業所を準備する ③届け出に必要な書類を準備する ④書類作成を行う(必要事項の記入) ⑤書類を各都道府県の運輸支局に届出する ⑥事業用自動車等連絡所を取得する ⑦車検証の書き換えをする書類の作成 ⑧黒ナンバー取得 |
このような手順で行われます。
登録手順が細かく大変かと思いますが、スムーズにいけば1日で全て完了することができます。
無事に登録できたら、事業開始です!
♦︎黒ナンバー登録できる軽自動車
黒ナンバーに登録できるおすすめの軽自動車はこちらです。
・エブリィ(スズキ) ・ハイゼットカーゴ(ダイハツ) ・N-VAN(ホンダ) ・ミラバン(ダイハツ) ・ピクシスバン(トヨタ) ・アルトバン(スズキ) ・スクラムバン(マツダ) ・クリッパーバン(日産) ・ミニキャブバン(三菱) |
「軽自動車であればどんな車も黒ナンバーに登録できる」ということではありません。
黒ナンバーに登録するには、車の用途が「貨物(4ナンバー)」である必要があります。
「乗用(5ナンバー)」と記載された車は、黒ナンバーに登録できないので注意しましょう。
しかし、「乗用」と記載された軽自動車の構造変更をすることで黒ナンバーに登録することは可能です。
はじめて軽自動車を黒ナンバー登録するために必要なもの
軽自動車を黒ナンバーに登録するために、必要な書類や要件などを確認しましょう。
『黒ナンバー登録に必要な書類』
・貨物軽自動車運送事業経営届出書 ・事業用自動車等連絡書 ・貨物軽自動車運送事業運賃設定届出書 ・運賃料金表 ・車検証のコピー |
以上の書類が必要です。
それぞれの書類は、提出用と保管用の2部準備しておくと安心です。
また、運賃料金設定に関しては、上限はありませんので自由に設定できます。
各書類の記入事項を間違いのないように確認し、各都道府県の運輸支局に提出しましょう。
『黒ナンバー登録の要件確認』
黒ナンバーを登録する際には、要件確認を行います。
・営業所・休憩所・車庫を保持していること ・軽貨物車を1台以上所有していること ・運送約款を準備すること ・運用管理体制を整えていること ・賠償責任能力があること |
車庫は営業所の近くに準備することとなっていますが、準備できない場合は営業所から2km以内の場所に準備することも可能です。
営業所は、自宅や賃貸契約の場所でも登録することができます。
『黒ナンバー登録のための費用』
黒ナンバーに登録するために必要な費用は、合計約3,000円程度です。
その内訳は、「ナンバープレート代・住民票・印鑑証明書・車庫証明書」があります。
こちらの費用は地域により前後しますので、それぞれの地域で細かい費用をしっかりと確認しましょう。
黒ナンバーに登録する際にはそこまで高額な費用は発生しませんが、忙しい方・不安な方は代行業者に依頼することもできます。
代行業者に依頼する場合は、約20,000円〜40,000円ほどの費用が必要になります。
黒ナンバー軽自動車を増車・廃車・乗り換えの場合
軽自動車を黒ナンバーにして長く事業を続けていると、増車したい場合や乗り換えしたい時期もあるでしょう。
事業を続ける中で想定されることについても把握しておくことで、素早く対応することができます。
こちらでは、増車・廃車・乗り換えなどについて解説しますので参考にしてください。
○黒ナンバーを増車したい場合
軽自動車の黒ナンバーを増車する場合は、初めに黒ナンバーを登録した際の書類とは異なり以下のものが必要になります。
・貨物軽自動車運送事業経営変更等届出書 ・事業用自動車等連絡書 ・車検証のコピー |
運賃料票と貨物自動車運送事業経営書が必要なくなります。
必要な書類を間違えないように、確実に準備を進めましょう。
また、黒ナンバーに登録する際に準備した車庫に、増車した車も収容できる広さがあることを確認しましょう。
もし、増車した車を収容できる広さがない場合は、新たな車庫についての記載も必要になります。
○黒ナンバーを乗り換えしたい場合
軽自動車を長く乗っていると、乗り換えの時期がありますよね。
そのような場合には、
・事業用自動車等連絡書 ・新たに黒ナンバーとして使用する車の車検証 ・現在使用している車の車検証 |
こちらの書類が必要になります。
また、乗り換えと同時に増車や廃車の手続きをする場合は届出は不要です。
○黒ナンバーを廃車・減車したい場合
黒ナンバーを廃車・減車したい場合は、
・貨物自動車運送事業経営変更等届出書 ・事業用自動車等連絡書 ・車検証のコピー |
以上の3つの書類が必要になります。
また、軽自動車協会には
・車検証(原本) ・ナンバープレート ・印鑑 ・自動車検査返納証明書交付申請書 ・自動車検査証返納届出書 ・事業用自動車等連絡書 ・軽自動車税申告書 |
以上のものを準備しましょう。
軽自動車協会には、車検証のコピーではなく原本が必要になります。
軽自動車を黒ナンバー登録して事業を始めてみよう!
軽自動車を黒ナンバーに登録する際には、必要書類と要件を確認しましょう。
軽自動車で事業を始めるには、黒ナンバーの登録は必須です。
登録するまで1日あれば全て完了できますので、個人事業主としてすぐに始めることも可能です。
また、配送業は車の走行距離が長いので自分に合った軽自動車を選ぶことも大切です。
乗り心地・運転のしやすさ・荷物の出し入れのしやすさなどを確認し、黒ナンバーに登録できて業務に支障のない軽自動車を選びましょう。
また、長く業務を続ける中で軽自動車の増車や廃車・乗り換えが必要な時期がくることも想定して、その方法も確認しておくと安心ですよね。
それぞれの方法をしっかりと確認し、スムーズに手続きを進めましょう。