指定された場所に荷物を置いて配達を完了する配達方法を置き配といいます。
導入するEC事業者も増えてきているそうです。
宅配ドライバーがお客様宅に伺ってもご不在だった場合、またそのお荷物を持ち帰り再配達するためには手間とコストがかかります。そういっためんどくささがなくなりコストが減るのが最大のメリットです。また、置き配なら対面で渡す必要がないため、接客対応などを気にかける必要はありません。
しかし、手間が省ける=人間じゃなくてもできる作業、になってしまうこともあり、
ドライバーの給料を低下させてしまうのではないかと心配を招くこともあります。
本記事では置き配の採用状況や、軽貨物ドライバーの働き方や収入への影響について考えていきたいと思います。
置き配サービス利用が増えている?
楽天はRakuten Expressで2018年6月に配送方法の一環として置き配を開始しました。
置き配を始めたのは日本の大手EC事業者としては初の試みでした。
Amazonが置き配サービスを2019年3月に開始し、少しずつ地域を拡大していきました。
配達方法の標準設定が30都道府県で、置き配になりました。(2020年3月時点)
同じ時期に日本郵政も置き配をスタートしています。
さらに同じ時期に、置き配検討会が経産省や国土交通省によって実施されていましたが、
ヤマト運輸や佐川急便など大手物流企業は参加していませんでした。
コロナ禍の影響での通販利用者増により、2020年ヤマト運輸も置き配対応サービスを開始するなど、置き配利用が急速に増えてきています。
ドライバーが不足している
宅配便の配達件数は年間に40億個以上と、EC市場の拡大により、10年間で10億個以上も増えています。
荷物の件数に比べ、ドライバーの数は86万人で10年前に比べ、さほど増えていません。
置き配サービスが導入されるようになったのには、ドライバー不足によるものだそうです。
「玄関に置く」といった考えは、これまでの物流企業にも全くなかったわけではありませんが、大切な商品が盗まれてしまう可能性があったり、品質面に問題があったりなど、なかなか取り組みづらい内容でした。しかし近年、再配達を減らし配達の効率を上げてドライバー不足を解消するため、置き配利用が増えてきています。
置き配利用増加でドライバーの収入は減るのか?
置き配は対面でお客様に荷物をお渡しする訳ではないので接客面でのスキルは問われません。
置き配が今後、多くの物流企業に利用されるようになると、ドライバーの接客経験の有無など重要視されなくなり、この先ドライバーの賃金の低下が起こる可能性があるかもしれません。
置き配だけでなく、自動配送ロボットなど必ずしも人じゃくても良い機械化が進んだ結果、高いスキルを持った人材が必要なくなり、宅配料金の低下、配達ドライバーのお給料が減ってしまうといったことが起こりえるかもしれません。
今後ドライバーが生き残っていくためには?
様々な業界・場面で作業の効率化を図るため新しい仕組みや技術が取り入れられています。
今後ドライバーとして収入を得ていくためには、宅配の数量をこなすことはもちろん大事ですが、
応対品質をあげていくことがとても大切だと思います。食品や、高価なものなどはロボットではなく配達のプロ=人に届けて貰いたいと思うのは当然のことですし、機械に勝てるものではありません。
今後も人から人へ荷物を届けるという大切な配達のお仕事は、応対品質のいい配達員にまかされること間違いなしです!今後も良い接客対応を心掛けていきましょう☆