街中で見かける軽自動車の中には、黄色いナンバープレートと並んで「黒いナンバー」をつけた軽バンを目にすることがあります。一見すると色が違うだけのように見えますが、実はこのナンバーの色には大きな意味があります。
今回は、軽バンにおける黒ナンバーと黄色ナンバーの違いを中心に、それぞれの特徴やメリットを詳しくご紹介します。これから軽バンの導入を検討している方、また副業や個人事業で軽貨物運送に興味がある方にとっても、知っておくべき情報です。
■ 黒ナンバーと黄色ナンバーの違いとは?
軽自動車のナンバープレートの色は、その用途によって異なります。
● 黄色ナンバー:自家用軽自動車
一般的な軽自動車に付けられている黄色ナンバーは、「自家用車」として登録されていることを示しています。通勤・通学・買い物など、あくまでも“自分や家族のための移動手段”として使用される場合に適用されます。
● 黒ナンバー:営業用軽貨物自動車
一方、黒ナンバーは「営業用軽貨物車両」に付けられるものです。つまり、軽バンなどを使って“対価を得る目的で貨物を運送する”場合に取得するナンバープレートです。
たとえば、
■ 黒ナンバーを取得するための条件
黒ナンバーは誰でも自由に取得できるわけではありません。以下のような手続きを行う必要があります。
■ 黒ナンバーのメリットとは?
黒ナンバーにはいくつかのメリットがあります。単に「商用ナンバー」というだけでなく、ビジネスの可能性を広げるライセンスのような存在です。
1. 軽貨物運送業を始められる
黒ナンバーを取得すれば、自分の軽バンを使って宅配業務やフリーランス配送の仕事を請け負うことができます。昨今では個人事業主として登録し、佐川急便やAmazon Flexなどで働く人も増えています。
2. 副業・独立の手段になる
会社員として働きながら、休日に配達の副業をする人も多くいます。黒ナンバーは「運送で稼ぐ」選択肢を持つための第一歩。特に初期費用が比較的少ない軽貨物運送業は、個人事業を始めやすい分野です。
3. 軽自動車の維持費の安さはそのまま
黒ナンバーを取得しても、車両はあくまでも軽自動車なので、自動車税や燃費、車検費用などのコスト面では普通車よりも圧倒的に安く済みます。営業車としての稼働が前提となりますが、ランニングコストの低さは大きな魅力です。
4. 法人化・小規模事業の足がかりに
黒ナンバーの軽バンを複数台導入することで、小規模な運送会社を設立することも可能です。地域密着の配送業やフランチャイズ加盟など、事業展開の可能性も広がります。
■ 注意点とデメリット
黒ナンバーにはいくつかの注意点もあります。
■ まとめ:軽バン+黒ナンバーは“移動できるビジネス拠点”
黒ナンバーは、軽バンを単なる移動手段から「稼ぐツール」へと変える強力なライセンスです。宅配需要の高まりや個人事業主の増加により、今後も軽貨物運送の市場は拡大していくと見られています。
黄色ナンバーが「私用」、黒ナンバーが「商用」という違いは、単なる登録種別以上の意味を持ちます。軽バン一台から始まるビジネスも、しっかりと準備をすれば立派な収入源となり得ます。
もし軽バンをお持ちで、空いた時間を有効活用したいと考えているなら、黒ナンバーの取得を検討してみてはいかがでしょうか?