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黒ナンバーは自家用車でも使える?プライベートで使用する際の注意点は?

2023
06月
05

黒ナンバーは配送業を始める際に必要なナンバーですが、個人事業主として始める場合は金銭的な不安もあるでしょう。

「事業用の軽バンと自家用車の2台を所有するのは正直キツイ」と感じている方もいると思います。

そんな不安の中、「できれば事業用の黒ナンバーを自家用車としても使用したい」と考えている方も少なくないでしょう。

事業用の黒ナンバーを自家用車として利用することができます

しかし、黒ナンバーと自家用車は異なる条件もありますので、注意点についても把握しておく必要があります。

こちらでは、事業用黒ナンバーを自家用車として利用するメリット・デメリット、注意点について解説します。


黒ナンバーを自家用車として使用できる?


自家用車 利用

先にお伝えしたように、事業用黒ナンバーを自家用車として利用することは可能です。

黒ナンバーは事業用として利用できるように登録されている軽バンですが、自家用車として使用しても問題なく日常使いすることができます。

事業用黒ナンバーと自家用車の大きな違いといえば、ナンバープレートの違いです。

事業用黒ナンバーは黒地に黄色い文字のナンバープレートが使用され、車の用途が「貨物」に分類されており、4ナンバーの「小型貨物自動車」をいいます。

そして、自家用車は黄色地に黒文字の黄色ナンバーが主流となっており、5ナンバーの「小型常用自動車」を指します。

このように分類されていますが、黒ナンバーを自家用車として利用することはできます。

しかし、登録されていない自家用車は事業用としては利用できないので注意しましょう。

自家用車を事業用として利用する場合は、黒ナンバーに登録する必要があります。


黒ナンバーを自家用車として利用するメリット・デメリット


自家用車 メリット デメリット

黒ナンバーを自家用車として利用する際のメリット・デメリットについて解説します。

○黒ナンバーをプライベートで利用するメリット

軽バンを普段使いするメリット
・軽バンが1台ですむ
・自動車税や重量税が安くすむ
・メンテナンス費用も1台分

車を所有するには、自動車税や重量税などの税金や定期的なメンテナンス費用などが発生します。

維持費に関しては毎月発生する費用なので抑えることができないため、1台分の費用に抑えられるメリットがあります。

車を2台所有するとなると費用が倍になるので、ランニングコストを抑えたい場合は事業用と自家用車を分けずに1台にすることがおすすめです。

ランニングコストでかかる費用は、

・自動車税

・重量税

・メンテナンス費用

・ガソリン代

・駐車代

などがあります。

○黒ナンバーをプライベートで利用するデメリット

軽バンを普段使いするデメリット
・任意保険が高くなる
・3人以上乗れない
・消耗が早くなる

事業用として利用する場合、自家用車の任意保険よりも高くなります。

その理由として、走行距離が長い分事故などのリスクが高くなることが考えられます。

しかし、こちらは自家用車としても利用する分、任意保険の高さはそこまで気にならないかもしれません。

そして、軽貨物車として登録している黒ナンバーは3人以上乗せることができません。

家族で移動する際や友人を乗せる際にも2人までなので、大勢で移動する場合はレンタカーなどの利用がおすすめです。

最後に、事業用と自家用車として利用することによって走行距離が長くなるので、部品などの消耗が早くなることが想定されます。

メンテナンスや部品交換(タイヤ交換・オイル交換など)をこまめにしなければいけないので、デメリットと感じるかもしれません。

仕事中に軽バンが故障してしまっては仕事に支障をきたすことになるので、乗車前に必ず点検を行いましょう。


黒ナンバーを自家用車として利用するには注意が必要


自家用車 注意点

黒ナンバーを自家用車として利用するには、注意点もしっかりと確認する必要があります。

◎最大積載量が変わる

事業用として使用する場合と自家用車は最大積載量が異なります。

最大積載量とは車に乗せられる荷物の最大重量を表しており、軽バンの最大積載量は一律350kgです。

自家用車の場合は、乗車人数によって異なります。

乗車人数最大積載量
運転手のみ165kg
2人以上110kg
3人以上55kg

最大積載量を超えると道路交通法違反になるため、よく確認しましょう。

◎乗車人数が異なる

自家用車として使われる軽自動車の乗車人数は、最大4人まで可能です。

しかし、軽貨物車の乗車人数は2人までとなっており、リアシートを畳み荷室として使われています。

空間を利用して乗車人数を増やせたとしても、道路交通法違反となるので注意しましょう。

違反が見つかった場合、減点・罰金となります。

◎リース契約している場合は契約内容を確認する

黒ナンバーは自家用車として利用できますが、リース契約をしている黒ナンバーの場合は契約内容によって異なる場合があります。

リース契約内容に自家用車として利用できないなどの旨が記載されている場合使用できないので、内容をよく確認しましょう。

◎任意保険の内容をよく確認する

任意保険は黒ナンバーとして利用する場合保険料が高くなりますが、1台分なので安く抑えることができますよね。

しかし、仕事の際に事故を起こした場合の保険は補償されても、普段使いしている際に万が一事故を起こした場合補償されない可能性があります。

こちらに関しては契約内容によって異なるので、自家用車として利用する前にしっかりと確認しましょう。

◎ガソリン台は経費で落とせない

事業用として登録されている黒ナンバーのガソリン代は、仕事として使う場合のみ経費として落とすことができます。

しかし、プライベートで利用した場合のガソリン代は経費にできないので、実費で支払うことになります。

事業用のみで利用しているなら経費として計算しやすいのですが、プライベートでも使用するとなると計算が面倒になりますがきちんと分ける必要があります。


黒ナンバーを自家用車として使用するために戻す方法はある?


事業用として黒ナンバーに登録したが、仕事が激減したり配送業を辞めることで黒ナンバーが必要なくなる場合もありますよね。

そんな時には、黒ナンバーから自家用車として利用するために黄色ナンバーに戻すことができます。

黒ナンバー廃業の手続きの手順は、

①各都道府県の運輸支局に廃業するための書類を提出する
②軽自動車検査協会で新しい車検証・ナンバープレートを発行する

こちらですぐに廃業手続きが完了します。

必要書類は、

提出場所必要書類
運輸支局・貨物軽自動車運送事業経営変更等届出書
・事業用自動車等連絡書
・車検証のコピー
軽自動車検査協会・自動車検査証記入申請書
・車検証原本
・事業用自動車等連絡書(運輸支局で押印されたもの)
・黒ナンバープレート2枚(前後のもの)

軽バンの黒ナンバーを外し、黄色ナンバーを取り付ければ自家用車として利用することができます。


黒ナンバーを自家用車として利用するには注意点を把握すること!


黒ナンバーを自家用車として利用することができますが、それぞれのメリット・デメリット・注意点を確認し安全に利用することが大切です。

個人事業主として始める際には、軽バン1台で事業を始めることができ、自家用車としての利用できるので税金やランニングコストなどを抑えられるメリットがあります。

しかし、最大積載量や乗車人数などの条件が異なるので注意が必要です。

また、自家用車として利用している際に事故などにあった場合保険が適用されない可能性もあるので、必ず確認してから使用するようにしましょう。