「軽バンの黒ナンバーって何に必要なの?」
こんな悩みをお持ちの方。
軽バン黒ナンバーは軽貨物運用業に必ず必要なものですが、周りを見ると軽バンでも白ナンバーや緑ナンバーを見かけることもありますよね。
それぞれのナンバーの違いはなんなのか、どんな理由があるのか、このような悩みを解決します。
また、黒ナンバーの取得方法や注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
軽バンの黒ナンバーとは
まずは、黒ナンバーの用途や取得するメリット・デメリットについて解説します。
『軽バンの黒ナンバーの用途』
黒ナンバーとは、軽貨物輸送車として使用する黒地に黄色文字のナンバープレートのことを言います。
営業用として必要なナンバーなので、社用車だけでなく個人事業主として利用する場合も取得が必要になります。
最近では、個人の副業やWワーカーとしての利用者も増えています。
軽バンの黒ナンバーでできることは、
・宅配
・業務委託ドライバー
・引越し
・定期便
・郵便配達
・ルート配送
などがあります。
様々な職業で利用されていますが、業務委託で利用する場合はクロネコヤマト・アマゾンフレックス・佐川急便と契約を結び配達業を任されます。
配達する荷物は、主に食料品・衣類・日用品が多く、個人でも扱いやすいため利用者が増えているのです。
『黒ナンバーと他のナンバーの違い』
黒ナンバーの他に緑ナンバーと白ナンバーがありますが、緑ナンバーは排気量の違いにあります。
緑ナンバーはタクシーや高速バス・貸切バスなどに使われる場合「旅客自動車運送事業」といい、トラック運送・引越し業車・宅急便などは「一般貨物自動車運送業」を行う営業者を指します。
そして白ナンバーは黒ナンバーや緑ナンバーとは違い、一般の自家用車・商用のナンバーです。
主に利用されるものは、自家用車・キッチンカー・消防車・救急車などがあります。
『軽バン黒ナンバーを取得するメリット・デメリットは?』
軽バンの黒ナンバーを取得することにより起こるメリット・デメリットについて解説します。
軽バンの黒ナンバーを取得するメリットは、
・簡単に取得が可能
・小額の資金で独立・開業することができる
・個人事業主として初期費用を抑えることができる
・自動車税や重量税が安く利用できる
・自分次第で売り上げをアップできる
などがあります。
そしてデメリットは、次のことがあります。
・任意保険が高い
・委託として働く際は仲介手数料が発生する
フリーランスや業務委託で働きたいと思った時にすぐに開業でき、初期費用も抑えることができるので始めやすい職業であると言えるでしょう。
また、フリーランスや副業としてちょっとしたお小遣い稼ぎなど収入源を増やすこともできるので、おすすめの方法です。
独立・開業する際には始めに必要な提出書類がありますので、あらかじめ準備を整えスムーズに行えば1時間ほどで手続きが行えます。
しかし、黒ナンバーの任意保険を扱っている保険会社が少ないため、自家用車と比較をすると保険料が2〜3倍ほど高くなるデメリットがあります。
簡単に始めることができるますが、デメリットをしっかりと確認した上で上手に利用しましょう。
軽バン黒ナンバーを取得する方法
軽バンの黒ナンバーを取得する方法について解説します。
〈黒ナンバー取得の流れについて〉
⒈運輸支局に提出する書類を準備する
⒉経営届・運輸届を届け出る
⒊事業用自動車連絡所を取得
⒋車検証の書類を準備・作成する
⒌黒ナンバー取得
このような手順で行われます。
大まかな流れになりますが、難しいことはないので不備がなければすぐに取得が可能です。
〈黒ナンバーを取得する際の必要書類〉
黒ナンバーを取得する際の必要書類はこちらです。
・貨物軽自動車運送事業経営届出書
・運賃料金設定届出書
・運賃料金表
・事業用自動車等連絡所
・車検証コピー
提出場所は、各都道府県の運輸支局に届け出ます。
各都道府県によって書式が異なる場合があるため、記入例を参考にして間違いのないように記入しましょう。
それぞれの書類を2部準備し、1部は運輸支局に届出て残りは個人で保管するようにしましょう。
軽バン黒ナンバーを取得するための要件
軽バンの黒ナンバーを取得するための要件がいくつかありますので、それぞれの要件を確認してください。
①軽貨物車を1台以上保有していること
車検証用途が貨物となっている軽バンを1台以上確保する必要があります。
こちらに関しては、「車があればいい」ということではなく用途が「貨物」となっている車が対象ですので注意しましょう。
②車庫・休憩所・営業所を持っている
個人事業主として行う場合、車庫・休憩所・営業所としての申請が必要になります。
自己保有や賃貸契約しているものでも構いませんので、必ず準備しましょう。
車庫は営業所に設置することが基本となっていますが、設置できない場合は半径2km以内の場所に設置することが義務付けられています。
③運送約款の準備
運送約款は個人で作成したものを使用することも可能ですが、国土交通省が準備したものを利用することが一般的となっています。(参考:国土交通省「標準運送約款」)
運送約款とは、運用する人と利用者の間での取引において契約の内容を示す文書です。
運送約款がなければ、事業を始められないので忘れずに準備しましょう。
④損害賠償能力があるか
賠償能力があることも重要です。
事業を始める前に、個人で自賠責保険や任意保険への加入がおすすめです。
⑤管理体制が整っている
過労運転や過積載・運転前の点呼など、管理する人が必要になります。
管理人は本人が行うことも可能です。
⑥黒ナンバー登録できる車とできない車について
黒ナンバー登録できる車とできない車についても確認しておきましょう。
黒ナンバーを取得できる車は、用途の部分に「貨物」と記載された車で、4ナンバーであれば基本的に取得可能です。
軽バンの黒ナンバーを取得できるおすすめの車種はこちらです。
・ミラバン(ダイハツ)
・ピクシスバン(トヨタ)
・エブリイ(スズキ)
・アルトバン(スズキ)
・アクティブバン(ホンダ)
・N-VAN(ホンダ)
・クリッパーバン(日産)
それぞれの車には特徴がありますので、運転しやすいこと・安全性などを考慮し最適な車種を選びましょう。
また、収納スペースや積載能力・燃費など細かい部分での比較と、積み込み・積み下ろしのしやすさも重要なポイントです。
軽バンの黒ナンバーまとめ
軽バンの黒ナンバーについてご紹介しました。
黒ナンバーとは、軽貨物輸送車として利用するためのナンバーです。
取得が簡単にできるので個人で利用する方も多く、フリーランスやWワーカーとして始める人が増えています。
取得する流れと必要書類・取得するための要件をしっかり確認し、スムーズに行えば1時間程度で完了します。
これから黒ナンバーの取得を考えている方・フリーランスで事業を始める方にはおすすめなのでぜひ参考にしていただければと思います。