「キャンピングカー」と聞くと、多くの人が大型のRV(レクリエーションビークル)やキャンピングトレーラーを連想するかもしれませんが、必ずしも大掛かりな車両を用意する必要はありません。
軽自動車の中でも、軽バンをキャンピングカーに改造することもできます。
今回の記事では、軽バンをキャンピングカーにする方法や注意点について詳しく解説していきます。
軽バンをキャンピングカーにするメリット
軽バンをキャンピングカーにすることには、以下のようなメリットがあります。
1. バックパッカーやカップルに適している
車体がコンパクトで軽量な軽バンは、バックパッカーやカップルに適しています。
大型キャンピングカーと比べて燃費がよく、駐車場や車庫作りもしやすいため、使い勝手が良いといえます。
また、軽バンを改造することでカスタマイズの自由度が高く、自分たちだけの理想的な空間を作り出すことができます。
2. 旅の自由度が高い
大型キャンピングカーは高速道路や一般道、山道の走行が制限される場合がありますが、軽バンは軽自動車のため、路地や未舗装道路などの走破性が高いといえます。
キャンピングカーに必要な設備が整っていれば、テント泊では出来ない道路沿いなどでの自由なキャンプが可能です。
3. コストが抑えられる
大型キャンピングカーは数百万円、あるいは1000万円を超えることもありますが、軽バンを改造することによって手軽にキャンピングカーを作成することができます。
また、保険料や自動車税など、毎年の経費も抑えることができ、初心者にも手軽です。
4. DIYエンジニアとしての自己実現の場
自分で改造した車両で旅をするというのは、DIYエンジニアとしての醍醐味があります。
車両の機能として必要な装備をDIYで作り上げ、旅に必要なことを自分たちで考えることで、これまでにない体験ができます。
裁縫や木工、電子回路など、様々なスキルを学ぶことができます。
軽バンをキャンピングカーに改造する方法
軽バンをキャンピングカーに改造するためには、以下のようなステップが必要です。
1. 設計・プラン作成
まず、改造する前に自分たちがどのようなキャンピングカーにしたいかを考え、設計やプランを作成します。
人数、旅の期間、旅の目的、予算などを考慮したうえで、必要な設備や仕様、デザインなどを決めます。
基本的な設備としては、ベッド、簡易キッチン、収納スペース、電源と照明、断熱材や窓、フロアなどがあります。
また、パワーインバーターやソーラーパネル、タンクなどの設備を選ぶことも必要です。
プランの作成には、既存のキャンピングカーの間取りや装備を参考にすることもできます。
2. 車両選び
次に、改造する軽バンを選びます。
車両には、荷室の広さや高さ、エンジンの種類や年式などの条件があります。
改造する際には、車両のサイズや幅を考慮し、設計やプランに合わせた車両を選ぶことが重要です。
最近では、軽バンをキャンピングカーにしている方が増えてきたこともあり、中古市場で手軽に購入できることもあります。
また、中古車市場で選ばれる軽バンには、スズキ・エブリイ、ダイハツ・ハイゼット、三菱・ミニキャブ、ホンダ・アクティ、スバル・サンバーなどがあります。
3. 改造作業
改造作業には、カスタマイズやDIYのスキルが必要です。
まずは、設計やプランに沿って、床や壁、天井に断熱材を貼ります。
次に、ベッドや収納スペースを設置し、簡易キッチンの台所部分を作ります。
電気面では、インバーターやソーラーパネルなどの設備を取り付け、電源や照明を設置します。
また、夏場は換気・冷却装置も必要です。
床材は、滑りにくく清潔で乾燥しやすいフロア材を選びましょう。
その他、ボディへの取り付けや、窓の設置、タンクの設置や配管なども必要です。
4. 車検・保険
改造が終了したら、車検を受けます。
キャンピングカーにすることで重量が増え、運転免許や自動車税が変わることもあるため、車検や自動車税についても確認が必要です。
また、自動車保険も契約する必要があります。
キャンピングカーとしての保険商品もあるため、確認しておきましょう。
注意点
軽バンをキャンピングカーに改造するには、以下のような注意点があります。
1. 許認可について
車両に取り付ける設備や装置に関しては、法律に基づいた許認可が必要です。
例えば、燃料タンクを取り外して水タンクを取り付けた場合、法律上の承認を得る必要があります。
また、窓についても、使用する目的によって必要な加工や素材も異なってきます。
法律や規制に関しては、改造前に十分に確認し、違反しないように注意しましょう。
2. 安全面について
軽バンは小型であるため、積載量や設備の重量に気をつける必要があります。
設備が重すぎたり、積載量をオーバーすると車両の安定性が損なわれ、運転に支障をきたすことがあります。
また、火災やガス漏れ、電気火災などの危険性もあります。
火災、火気厳禁のマークや火消し器の用意などの安全面については、事前に確認して対策をすることが必要です。
3. 改造する際にかかる費用と時間
軽バンをキャンピングカーに改造する際には、必要な設備や素材、工具などがかなり多く、その費用や時間を考慮する必要があります。
特にDIYやカスタマイズが苦手な場合は、プロに工事を依頼することもできますが、その場合も費用はかなり掛かることがあります。
安全面に考慮して、楽しくDIYしよう!
軽バンをキャンピングカーにすることで、自分たちだけの理想的な空間を作り出すことができます。 しかし、法律や規制、安全面に気をつけ、かかる費用や時間を十分に理解した上で挑戦しましょう。 自分たちで作り上げたキャンピングカーで、自由な旅を楽しめることは、特別な体験になることでしょう。