クーラント液(冷却水)は、正常に車のエンジンが稼働し続けるためには欠かせないものになります。
有害な液体でもあるため人体にとっては危険です。基本的な知識を身に付けて取り扱う必要があります。
本記事ではクーラント液の役割や種類などについて解説致します。
クーラント液の役割とは?水道水でも代用出来るの?
クーラント液とは、車のエンジンを冷却するための液体のことです。冷却水とも言われています。
液体の主成分としてはエチレングリコールやプロピレングリコールです。
クーラント液には防錆剤などが添加されています。
エンジン内部を循環したクーラント液は高温になるため、ラジエーターという装置で冷却を行った後、エンジン内部に戻り、それを繰り返します。
エンジンが稼働し続けるとオーバーヒートを起こし故障してしまう恐れがあります。
そのオーバーヒートを防ぐ効果があるのがクーラント液の役割です。
冷却するだけだったら、水ではだめなの?と思う方もいるかもしれません。
もちろん水では代用できません。
その理由としては、①水には耐凍結性がない、②防錆できない
という2点が挙げられます。
クーラント液にはエチレングリコールやプロピレングリコールが入っています。
水に比べると凍結する温度が低いのです。
クーラント液は寒い時期でも凍結しづらい性質を持っています。
凍結しづらいクーラント液を使用することでエンジンの損傷を防ぎます。
クーラント液には防錆剤も配合されているので、防腐剤入りの液体が冷却経路やエンジン内部を循環することで錆の発生を防ぐことが出来ます。
エンジン内に錆が発生すると、損傷や劣化、冷却性能の低下を招いてしまいます。クーラント液の使用はエンジンの劣化防止にもなるのです。
クーラント液の種類について
クーラント液には2種類あります。LLCとスーパーLLCになります。
それぞれ寿命の長さや色の違いもあります。
LLCは寿命が短く、2年程度で交換するタイプのクーラント液です。
車検の間隔が2年なので、車検ごとに交換するケースが多いです。
LLCの液体の色は赤色や緑色になります。
スーパーLLCは現在主流となっているクーラント液です。寿命が長く、7年程度、メーカーによっては10年間交換しなくても良い製品もあります。
スーパーLLCはピンク色や水色に着色されているのが特徴です。
クーラント液の交換方法
クーラント液は甘い匂いがします。
もし小さなお子さんがいるご家庭やペットを飼っているご家庭は誤飲させないよう注意する必要があります。
もし誤って飲んでしまうと嘔吐や下痢、昏睡、失神等を引きおこす恐れがあり、最悪の場合死に至ることもあるそうです。
クーラント液を交換する場合には必ず業者に任せましょう。